2016.09.14

特集企画

ママの30分

先日話題になっていた、杉並区の公園に保育園を作ろうという案に、住民が反対しているニュースの詳細を見ました。

そのなかで、30分通勤時間を延ばして郊外に引っ越せばいいという意見があったそうです。

30分通勤時間を延ばすと言うことが、保育園児を持つ親にとってどういうことなのか、今、子どもを育てていない方には伝わっていないのではないかと思います。

保育士の年収(給料)が低すぎる

小さい子がいる家庭の1日は?

子どもが小さいときの私の朝の時間割はこんな感じでした。

子どもが通う保育園までは車で10分、保育園から私の職場までは15分の距離です。

 

5:30
朝食の準備・夫、長男、次男のお弁当づくり・自分の身支度。

6:45
チビを起こす。
着替え・朝食。

7:50
家を出る。
車で10分の距離の保育園へ。

8:00
保育園に子供を預ける。
おむつや着替えなどの補充をしたり、子どもの様子を伝えたりします。
さらに子どもがママと離れるのが嫌だ、保育園行かないとひとしきりぐずったりします。

8:30
保育園から職場へ。
普段15分ほどの距離でも、車が混んでいると20~30分かかることもしばしばです。

9:00
職場へ。

こうして、直接行けば20分ほどで着く職場でも、途中で保育園によるためには1時間以上前に家を出て、その2時間以上前から起きて準備をしているのです。

30分通勤時間が伸びたらどうなる?

これが最初の杉並区の方の言うように30分ずつずれるとしましょう。

まだ小さい子が朝7時半には保育園に預けられることになります。

9時から17時まで会社で働いて、残業を全くしないで走って帰ったとしても、18時半前につくことは難しいでしょう。

これで子どもの保育時間は11時間を超えます。1時間も残業すれば、保育時間は12時間超。小さな体で毎日12時間頑張ることになるのです。

保育園に長く預けられる子ども

 

それでもこれはとても順調な時の話、子どもはとにかくよく体調を崩すのです。しかも、急に悪くなることも少なくありません。

さっきちょっと熱っぽいかもと思って熱を測ったら37度程度だったのが1時間で39度になっていた、なんてことも珍しくありません。

保育園は病院ではありませんから、こうなると保護者の方に連絡をしてお迎えをお願いすることにあります。

熱を出して苦しい状態で、保護者が迎えに来るのは早くて1時間後、通常は仕事の調整をしてから帰ってくるのでもっと遅くなります。

本当に「たった30分」?

大人にとってはたった30分かもしれませんが、子どもと一緒に行動する場合は最低でも倍の時間がかかります。そして緊急の場合でも30分も余分に時間がかかるのです。

他にも先の東関東大震災のときのように帰宅困難になった場合もあります。

車や電車で1時間の距離を歩いて帰ってくると何時間かかるんでしょう。

夜のうちに迎えに行くことはまず難しいでしょう。実際、3つ離れた駅に通っていた高校生の息子は電車が止まってしまいその日にかえってくることはできませんでした。

子どもを預けている場所と、自分の勤め先が余分に30分離れていると言うのはこれだけのリスクがあるのです。

保育園に長く預けられる子ども

みんなが満足できる解決方法は・・・

もちろん、公園がなくなっていいと思っているわけではありません。
子どもを育てる人だけが優遇されるべきだと思っているわけでもありません。

でも、保育園に入れなければ仕事を辞めざるを得ないという2つの選択しかなくなっている保護者が、杉並区だけで560人いるんだそうです。

みんなが納得のいく方法というのは難しいですが、何か妙案はないのかと胸を痛めるニュースでした。

 

 

FINE!保育士公認ブロガー著者:神奈川県在住・40代保育士・女性
【寄稿元/出典:保育士辞めたいの私だ http://www.suicideoutreach.org/】

 

 

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