第2回:保育士の転職・履歴書編1 合否のカギは「志望動機」と「自己PR」 !「アピール」と「自慢」を間違えたらアウト!

722秒で読めます

722秒で読めます

こんにちは、FINE!編集部の『ふぁみ子』です。「履歴書の書き方」という本や情報は巷にあふれていますが、実はイマドキな一般的転職の情報を鵜呑みにして書いてしまうと、「保育士」という職業にはマイナスになる危険性がある…って、みなさん、知っていましたか!?
ポイントになるのは履歴書からにじむ「コミュニケーション力」です。意外と知られていない「保育士ならでは」の履歴書の書き方をLEC東京リーガルマインド講師・木梨美奈子先生にうかがってみました。

木梨美奈子(きなし・みなこ)先生

LEC東京リーガルマインド講師。
東京福祉専門学校、東京福祉大学講師。

東京音楽大学声楽科と慶応義塾大学法学部を卒業後、平成12年に保育士国家試験に合格。大手資格スクールで保育士国家試験全科目の対策講座を担当する。試験の傾向と対策の分析が的確で、多くの保育士試験受験者から支持を得ている。
今後は、現役の保育士・幼稚園教諭のサポートにも尽力する予定。
著書に「保育士・幼稚園教諭採用試験 面接試験攻略法」「保育士の専門常識・基礎知識」(ともにつちや書店)がある。

LEC東京リーガルマインド http://www.lec-jp.com/hoikushi/

ズバリ!履歴書で見られるのは「志望動機」と「自己PR」
カギを握るのは「コミュニケーション力」

ふぁみ子(以下、F):先生、今回は履歴書の核心から入っていきたいと思います。
ズバリ!園さんが履歴書で一番重視するところはどこでしょうか。

先生:はい、それは「志望動機」と「自己PR」ですね!
記入欄の8割以上を目安に、読みやすい字で丁寧に書いて埋めてください。内容は、通りいっぺんのよくある例文のコピーのようなものではなく、自分の思いを込めて書いてくださいね

F:私も転職経験がありますが、「志望動機」と「自己PR」、自分を売り込もうとするあまりに、文の後半が似たような内容になってしまった記憶が…(汗)

先生:「志望動機」は、「なぜ保育士という職業を選ぶのか、なぜこの施設で働きたいか」で、「自己PR」は「自分がここに就職できたらこんな働きができます」というものですね。ぜんぜん違いますよ。

F:なるほど!ぜんぜん違いますね(笑)。それぞれのポイントは?

先生:「志望動機」は、まずその園をホームページ等でよく調べること。園長の理念等をよく読んで、「どーしてもおたくの保育所で働きたい!こういうところが私には魅力的だ」ということを盛り込むと、園側も「よく調べてくれたな」と好感を持ちます。
とはいえ、ホームページにある言葉をそのままコピーしたような文で埋まっていてはダメですよ(笑)。よくある例文の褒め言葉でもダメ。「この園ならでは!」なことを、自分の言葉で書くようにしてください。また、そこに「自分の目指す保育士像」をからめて書くと志望理由に説得力が出ます。「~なところが魅力的で、自分が目指す~な保育士にぴったりだ」的な形ですね。
「自己PR」は、「私はこれができます、あれもできます」とたくさん並べたてることはしないで、職務経歴書を見てもらうきっかけになる程度にしぼって書けばいいでしょう。履歴書は「職務経歴書を見てみたい」と思わせる前フリ。自分に興味を持ってもらうためのものなのです。

F:「自己PR」は、自慢大会みたいになりそうで書きづらいのですが。

先生:もちろん自慢話になっていたらダメですよ(笑)。「あれができます、これができます」だけの書きっぱなしだと自慢しているように読めるので、できることを1つにしぼり、具体的な経験や成果のエピソードを盛り込むといいですね。
これは面接でも同じです。「私は~ができて、今までに~という成果をあげてきました。こちらでもそれを生かして~したいと思います」という形ですね。具体例が入ると説得力が出るので、自慢話に聞こえにくくなります。

F:自分の意見を「言いっぱなし」「書きっぱなし」だと子どもっぽく感じられるということですね。
きちんとした根拠がないと、自慢やグチに聞こえると…。

先生:そうです。プラスでもマイナスでも、ただ自分の意見を言うだけではね。だから具体的エピソード(理由・根拠=客観性)がセットで必要なのです。
保育士の仕事は、一般企業のように「数字を追う」仕事ではありません。子どもと接して命を預かり、保護者の方とかかわるものです。「何ができる」よりも、「コミニュケーション力」が最も大事。園でもそこを一番に見ています。「ピアノができる」「英語ができる」、そんな人は他にもいますし、後からなんとでもなります。
保育は集団で行う仕事で上下関係があり、先輩が後輩を指導していくわけですから、そこでもめ事を起こされては困るのです。先輩保育士を立てて謙虚に振る舞えるか、保護者と上手にかかわれる力があるか。気配りができてパッと動けて、なおかつ「しゃしゃり出ない」か(笑)。
「志望動機」や「自己PR」の書き方からも、そこはにじむので、しっかりチェックされていますよ。

F:ふおおおお…!
一般の転職では、アメリカ式に「押せ押せドンドン!ゴリゴリアピール」をよしとしますが、保育士さんはぜんぜん違うのですね!
確かに数字を追う仕事ではなく、保育は専門職ですから、履歴書でも見られるポイントが違うのは当然かも。言葉を選ぶ時に、「謙虚さ」がにじむといいわけですね。場面に応じて適切な言葉を選ぶのも「コミュニケーション力」の1つと。

先生:そうです。
「私はこれができます、これをやりたいです!」ではなく、「お勉強させていただきます」という姿勢が好感を持たれますね。

新卒さんや未経験さん、パートさんの保育士「志望動機」「自己PR」の書き方

F:ちなみに新卒さん、既卒の未経験さん、パート保育士さん志望の場合の、「志望動機」「自己PR」はどうなりますか。

先生:基本は同じですね。「志望動機」は、「数ある職業の中で、なぜ保育士になりたいのか」と「なぜこの施設で働きたいのか」。
新卒さん、既卒の未経験さんは「志望動機」で、「子どもが好きだから」「家が近いから」など自分の希望やメリット「だけ」を書いてしまいがちですが、それでは門前払いになりそうです。ちゃんと保育そのものや保育の現状をふまえて、「保育者として何がしたいのか」「現在の保育状況にどのように貢献したいのか」をよく考えて書いてください。
「自己PR」では、「自分の長所をどのように保育に活かせるか」。学生時代やこれまでの体験、経験のエピソードをからめて書くようにするといいですね。例えば「部活で厳しい練習に耐えてきました。その粘り強さを活かして~したいと思います」「アルバイトで~してきました。~の経験を保育でも~のように活かしたいと思います」等の形ですね。

F:また、パートさんは働き方に制限がある方が多いと思いますが、「残業はできません」とか「●曜と●曜は何時まで希望」とか、履歴書の希望欄に正直に書いてしまっていいのでしょうか。

先生:採用された後に「それはできません」となるより、働き方に制限がある場合は先に伝えた方がいいですね。それは正社員志望でも同じです。
ただ、正社員の場合は、残業ができない理由が「個人的な事情」ですと、現実的には印象が良くないので、書き方をよく考えた方がいいですね(笑)。

F:「旦那さんが早く帰るから残業はしたくない」と言っても、ご家庭を持っていらっしゃる現場の先輩ママさん保育士さんもいっぱいいらっしゃいますので、なかなかそれだけでは難しい、と…。もちろん、みんなで協力して残業しないように頑張っていくのがいいわけですが。

先生:そうですね。そこはご自身で言葉を選んでみてくださいとしか申し上げられないのですが(笑)。
例えば、習い事もただ「習い事があるから」ではなく、「保育スキルを上げるために~を習っている」とか、「家族の介護のため」等なら園からも応援してもらえるでしょう。

F:本当は趣味で始めた英会話だとしても、そこは「保育スキルを上げるため」と一言入れて、と(笑)。実際に保育に活かせますしね!「嘘でない範囲で」受け手に不快でない言葉を選ぶようにしたいと思います。
今日も勉強になりました!ありがとうございました★

次回は、第3回【履歴書編2】です。写真や封筒、宛名の書き方等のポイントをうかがいます★

著書紹介

木梨先生の著書「保育士・幼稚園教諭採用試験 面接試験攻略法(つちや書店・税込1,566円)」は、面接試験の重要なポイントや知識を見開き単位でわかりやすく教えてくれる転職者必見の一冊!面接で頻出される36の質問の○×回答例もあって、明日の面接から即使えますよ♪
★ご購入はコチラ★

↓クリックで拡大表示できます↓
kinashi_chosho

カテゴリを選択する