第1回 園が保育士に求めるものは、アンパンマンの・・・アレ!

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保育業界は今、保育士希望者に対して求人数が多く、転職を希望する人にとっては有利な状況となっています。しかしもちろん園のほうも、誰でもいいというわけではありません。
今回のアドバイザーは、日本児童教育専門学校の菊池一英先生です。
幼児体育講師、保育士、主任保育士、保育園副園長を経て、現在は数多くの生徒をさまざまな保育の現場を送り出している立場から、園が実際に求めている保育士とはどのような人なのかをお話いただきました。
2回シリーズの第1回目となる今回は「園が保育士に求める『人間力』とは?」がテーマです。

取材・文/野中真規子

PROFILE:
菊池一英(きくち・かずひで)先生

学校法人 敬心学園
厚生労働省指定保育士養成施設 日本児童教育専門学校
就職相談室 室長。

学生時代より26年間、幼児体育講師として勤務後、保育士、主任保育士、保育園副園長を経て、現在は同校にて学生教育に携わる。また東京都八王子市にて「お陽さま子どもクラブ」を16年間運営。元保育学会、体育学会、応用心理学会会員。
日本児童教育専門学校

必要なのは、アンパンマンの○○!

保育士は、子どもが親以外でもっとも身近に接する大人ですから、その後の子どもたちにも多くの影響を与える存在です。みなさんの中でも、大人になってもお世話になった保育士のことを覚えている人は多いのではないでしょうか。
保育園が求める保育士像をひとことで言うと「笑顔、元気、勇気」を持つ、アンパンマンのような存在だと思います。
ただし、保育士といっても人それぞれに個性があって当然です。誰かの真似をする必要はありません。子どもたちも、おっとりした人、はっきりものをいう人、ユニセックスな人、、、などいろんな保育士と接して刺激を得たほうが、豊かな感情が育つはずです。
自分らしさを大切にしながら、笑顔、元気、勇気を持つことを意識してみてください。

チームでの保育に欠かせない、コミュニケーション力も

保育園では、園長や保育士、非常勤保育士、調理師、看護師など、さまざまな人がチームを組んで子どもたちを保育することになります。ですから保育士にはコミュニケーション力が求められます。
大切なのは、相手の気持ちに共感できること。
たとえば行事が近くなっても製作物が終わっていないクラスがあれば、手が空いたときに手伝いに行くとか、子どもが泣きやまないときに、相手の保育士のプライドを傷つけないようさりげなくフォローに回るなど、言われなくても察して動いていける人は、現場でも重宝されます。
また体調管理がしっかりできることも必要です。
体調が万全でなければ、パワーがあふれる子どもたちと長時間過ごすことは難しいでしょう。またたとえば前日お酒を飲んでいても、遅くまで製作をしていても、早番のときは早くから出勤しなくてはなりません。

悩み事を引きずらない精神力も必要!

多くの人が働いている保育園で働くわけですから、人間関係の悩みを抱える保育士さんも少なくありません。
悩みごとは、しゃべることで6割、泣くことで2割、そして時間がたつことで2割、解決できるといわれています。
女性保育士は、同僚や友達などに話すうちに悩みが解決できる人も多いと思いますが、男性保育士の場合、全国的に見ても8~10%くらいしかいないため、職場の人には悩みを話しにくいと思うこともあるでしょう。時々は、保育園園以外の場所に顔を出し、広い視野から自分の立ち位置を見てみるといいですよ。地域の保育士会や男性保育士連合会などに参加し、横のつながりを持っておくと、相談できる仲間が見つかるでしょう。

保育士の適正がはっきりするのは、10年勤めてから

保育士業界は、10年間くらい勤めないと適正はわからないと言われています。全部の学年を2年ずつ経験するイメージですね。
ですから、1年や2年勤めてうまくいかなくても、挫折しないことです。

たとえば乳児の保育が向いていないと感じても、年長クラスに異動したら楽しくやれるケースもあります。すぐにやめると転職にも不利になってしまいます。仕事をする上ではうまくいかないこともありますが、経験を積むつもりで努力を重ね、キャリアアップしていくことをおすすめします。

次回は「第2回『子どもが好き』だけで保育士は務まらない」(6月16日(金)予定)をご紹介します。

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