第2回 保育士が後悔しない転職をするために、やっておくべきこと

保育業界は今、保育士希望者に対して求人数が多く、転職を希望する人にとっては有利な状況となっています。しかしもちろん園のほうも、誰でもいいというわけではありません。
今回のアドバイザーは、日本児童教育専門学校の菊池一英先生です。
幼児体育講師、保育士、主任保育士、保育園副園長を経て、現在は数多くの生徒をさまざまな保育の現場を送り出している立場から、園が実際に求めている保育士とはどのような人なのかをお話いただきました。
2回シリーズの最終回は「保育士が後悔しない転職をするために、やっておくべきこと」がテーマです。

取材・文/野中真規子

保育士になるには、子どもと密に接した経験が必要

保育士を目指すのに「子どもが好き」という気持ちはもちろん大切です。
しかし、それだけでは保育士を務めることは難しいかもしれません。
たとえば「友達の子どもを夏休みに遊んだときに、なつかれた」「甥っ子と毎年正月に遊んであげている」など、限られた時間だけ子どもと過ごすのと、保育園で毎日長時間子どもを保育するのとでは、必要なスキル、気力、体力も変わってきます

保育士になれる人は、さまざまな子どもと接した経験を持ち、実習などで保育の現場を体験した上で、それでも保育士になりたいと思った人です。
なお保育士資格は通信教育でもとれますが、それだけで現場に立つのは実際には厳しいでしょう。
大学や保育の専門学校に入れば、保育実習も体験できるので、現場の厳しさを体験することができ、保育士の適正があるかどうかもわかるでしょう。

正社員にも、非常勤保育士にも、責任感の強さが求められる

保育士は子どもの命を預かる仕事なので、責任感も必要です。最近では、保育士が親の虐待に気づいたら通報する義務などもあり、子どもと直接関わる以外の仕事も増えています。

正社員であれば、担任のクラスの子どもたちを安全に保育しながら、成長をバックアップしていくスキルも要求されるでしょう。
非常勤保育士も、とても大事な存在です。現在、保育時間は13時間にもわたりますので、正社員の保育士だけではすべての時間をカバーできません。早番、遅番、お昼寝当番などで、非常勤保育士のフォローが求められています。

お子さんがいる人は、ご自分の子育て経験も保育の現場に活かしながら、それぞれのポジションでの仕事をしっかりと果たしましょう。

入って後悔しないためには、ぶれない保育士像を持つこと

公立、民間、認証、、、など、保育園の運営形態よって、保育の内容や保育士の仕事のあり方も大きく変わってきます。
手当たり次第の園を受けて、落ちたら次へ、、、といった転職活動では、入ってから「理想と違う」とまた転職することになるでしょう。

目指す保育園を決める前に、まず自分が保育の現場で何がしたいかを掘り下げておくことが大切です。その上で希望する保育園を定めましょう。

保育士側から見た、それぞれの保育園のおもな特徴は以下の通りです。

公立の保育園

どの園でも、その自治体のスタンダードな保育が経験できます。公務員試験に落ちても非常勤保育士として働きながら、37歳までは再試験を受けることが可能です。

民間(社会福祉法人)の保育園

どろんこ保育、モンテッソーリー教育などを取り入れていたり、宗教法人として仏教やキリスト教などの教えをベースにした保育をするなど、各園で特色のある保育が経験できます。家族経営であることも少なくありません。

認証保育園

立地が駅に近いところが多く、比較的便利でにぎやかな場所での保育が経験できます。

小規模保育園

0歳から2歳までの年齢の低い子どもたちを、少人数でゆっくり保育したい人に向いているでしょう。

株式会社運営の保育園

複数の園を運営している会社の場合、20代後半~30代で園長になりたい人が園長候補としての経験を積みやすいでしょう。保育の現場よりも管理職に興味がある人が有利です。

児童福祉施設

乳児院、母子生活支援施設、知的障害児支援施設などいろいろな施設があります。自分がどのような子どもと関わりたいのかはっきり決めておきたいですね。

後悔しないために、キャリアデザインを描いておこう!

自分がなりたい保育士になるために、早いうちからキャリアデザインをしておくことをおすすめします

私の学校では、自分が生まれてから80代までの年表を作り、家族関係、子どもの頃に楽しんだ遊び、趣味、ボランティア活動の経験、人生に影響を与えた人物、夢、などを書き込むワークを実施しています。
パソコンのエクセルなどを使って表を作ればできますので、みなさんもぜひやってみてください。

このワークを通じて自分の個性や理想とする人生が見えてきます。
軸がぶれない転職活動をするためにもきっと役立つはずですよ!

今回で菊池先生の「園の本音・こんな保育士さんに来てほしい!」のお話は終了です。ご愛読ありがとうございました。

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