2018.06.11

特集企画

「自分でできる子」に育てるモンテッソーリ流子育て① ―話題のモンテッソーリ教育について知りたい!

欧米の教育メソッドとして高い人気を誇る、モンテッソーリ教育。
日本でも、天才将棋棋士・藤井聡太さんがモンテッソーリ教育を受けていたことが最近話題になりました。
モンテッソーリの理念を子育てに取り入れることで、子どもの自発性を伸ばし、イヤイヤ期の子育てがラクになるという声も多数!
今回は『モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(日本実業出版社)の著者で保育士でもある神成美輝さんに、“モンテッソーリ流子育て”についてお話をお伺いしました。
第1回目となる今回は、モンテッソーリ教育の歴史や教育理念、敏感期を迎えた子どもとの接し方についてご紹介します。

取材・文/白石りさ

Prifile:神成美輝先生

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保育士、幼稚園教諭2種。幼稚園に4年間、病児保育室に2年間勤務した後、モンテッソーリ教育で有名な「早稲田フロンティアキッズ」に7年間勤務。2009年12月に「フロンティアキッズ河田町」開設に伴い、園長に就任。2012年、モンテッソーリ教師の資格を取得し「メデュケア モンテッソーリ ナーサリースクール」の指導者として勤務。モンテッソーリの現場に精通し、子どもだけでなく保護者への啓発にも力を入れている。現在、1歳と3歳の子どもがいる。

モンテッソーリ教育の歴史と教育理念

モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医学博士で脳科学者でもあったマリア・モンテッソーリが20世紀初頭に提唱した教育法です。彼女は子どもを観察することで、子どもの世界には大人の世界とは違った感覚や学びがあり、子どもと大人は全く違う世界を生きていることを発見しました。

子どもが言うことを聞かない、イヤイヤばかりしている、何かにこだわる、同じ行動を繰り返すなど、親が理解できない行動の裏には、子どもなりの理由があるのです。
子どもは何度も失敗を繰り返すことで学び、できることを増やしていきます。そのため、モンテッソーリ教育とは子どもの持っている能力を信じ、個々の特性を活かして、その能力を伸ばすためにその子に合った環境を用意して見守る教育です。
子どもに「やりなさい!」という押し付けをせずに、子どもが自分でやりたいことを突き詰めて、やりたいことが実現できた達成感で個々の才能を伸ばしていきます。

モンテッソーリ教育を受けた著名人

マリア・モンテッソーリは、イタリアでは深く敬愛されている人物で、ユーロに切り替わる前のイタリアの1000リラ紙幣の肖像画にもなっていました。

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モンテッソーリ教育はヨーロッパやアメリカでは広く知れ渡っており、この教育を受けて育った著名人も多く存在します。

古くはアンネ・フランクやドラッカー、現代ではオバマ大統領やウィリアム王子、ヘンリー王子、経済界ではGoogleの共同創立者サーゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、Amazon.comの創立者ジェフ・ベゾス、Facebook創立者のマーク・ザッカーバーグも、この教育を受けたことで知られています。

日本でもモンテッソーリ教育を取り入れている園が増えてきていて、最近は天才将棋棋士・藤井聡太さんがモンテッソーリ教育を受けて育ったといわれています。

モンテッソーリ教育に深く関わる子どもの敏感期とは?

モンテッソーリ教育を実践するためには、まずは子どもの敏感期について知る必要があります。
子どもは1歳半から3歳くらいになると、ある物事に対して非常にこだわるようになり、私たちはその時期を“イヤイヤ期”と呼んでいます。この時期の子どもには自分の中にある秩序やルールが存在します。そして、この秩序やルールに外れたとき、泣いて抵抗するのです。
この時期のことをモンテッソーリ教育では“敏感期”と呼んでいます。

まずは、子どもをしっかり観察する

子育てで大切なことは、まずは子どもをしっかりと観察することです。今、どんなことに興味があり、何がしたいのか。何に興味があるのか、知るようにしましょう。

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例えば1歳半~3歳の子どもはそれまで身につけた順序に強いこだわりを見せます。
大人から見るとどんなに効率が悪くても、自分で決めた順序の通りに進まないと混乱してしまうのです。だから、子どもがモタモタ時間がかかっているからと、急がせるのはNG。この順序のこだわりを経て、段取りより物事を処理する能力が身につくので、親は子どもの順序のこだわりを認めてあげることが大切です。また、習慣や場所にこだわりを見せる子どももいます。子どもの習慣を無視せず、場所へのこだわりを見守っていくようにしましょう。

子どもを観察するようになると、公園に出かけたときにも、子どもにあるルールが存在することがわかってくるはず。石を集めて、大きいものと小さいものを分けたり、色別に並べていたり。そういったこだわりも、敏感期の特徴です。自分でルールを構築していく時期なので、危険がなければ親は見守り、子どもの好きなようにやらせてあげてください。

手軽に自宅で実践できる”モンテッソーリ流子育て”

モンテッソーリ教育には特別な教具が必要だったり、少し堅苦しい印象があったりすると思うので、本では“モンテッソーリ流子育て”を提唱しています。モンテッソーリ教育の理念に乗っ取りながら、自宅で手軽に実践できる子育てのメソッドを紹介しています。
保育士をしていると、保護者の方に「イヤイヤ期をどう乗り越えていいかわかりません」といった相談をよく受けます。モンテッソーリ流子育て」は、子どもにできる限りやりたいことをやらせてあげる子育てなので、イヤイヤ期を気楽に乗り越えることができるようになるのです。

次回は、モンテッソーリ流子育てについて、具体的な実践方法を紹介します。

知る、見守る、ときどき助ける
モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方
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著者・神成美輝
定価 1400円+税
日本実業出版社

欧米で実績のあるモンテッソーリ流の子育てメソッドを紹介。
イヤイヤ期に突入した子どものこだわりやいたずらに意味があることに気づき、ちょっとしたコツを知ることで、子育ては今よりもっと楽しくなるはず。
子どもが環境に対して敏感になる時期を「知る」、子どもをきちんと観察して「見守る」、子どもに適切に声をかけて「ときどき助ける」を実践することで、子どもの自主性、独立心、知的好奇心を育みましょう。

 

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