【年齢別】子どものしつけ・接し方のポイントとは?【1~2歳児の場合】

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保育園の役割のひとつに、子どもに対人関係のルールや生活習慣を教えていく「しつけ」がありますが、そのために厳しい口調で諭したり、できないことを叱ったりするのではなく、子どもがわかりやすいように、年齢ごとに適した教え方をすることが大切です。
そこで、累計490万部を超える人気書籍「子育てハッピーアドバイス」シリーズ(1万年堂出版)の著者であり、子育てカウンセラーで心療内科医の明橋大二先生に、年齢別の子どもの接し方について伺いました。
全5回シリーズの第2回目となる今回は「1〜2歳の子どもとの接し方のポイント」をご紹介します。

取材・文/野中真規子

 

PROFILE:
明橋大二(あけはし・だいじ)先生

大阪府生まれ。京都大学医学部卒業。子育てカウンセラー・心療内科医。国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院精神科、愛知県立城山病院を経て、真生会富山病院心療内科部長。児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。専門は精神病理学、児童思春期精神医療。著書は「子育てハッピーアドバイス」シリーズなど多数あり。また、一般社団法人HATの共同代表として、自己肯定感を育む子育てを広めるため、支援者育成に当たっている。
明橋大二オフィシャルサイト

1歳児の主張は受け止めつつ、ルールを根気よく伝えよう

前回「0〜1歳の子どもは自分の欲求や気持ちは理解できても、相手の気持ちやルールは理解できない」とお伝えしましたが、実際のところ1歳をすぎても、まだまだルールを守れないことがほとんどです。
この時期の子どもは、親の言葉や指示をだいぶ理解できるようにはなるものの、それに従うことはまだできないのです。

指示をしたり、ルールを教えたとしても「イヤ!」を連発することもあります。
ですから保育士さんとしては大変に感じることも多いと思いますが、これは子どもの自立・成長のための発達段階として意味のあることだと理解してください。この時期の子どもの仕事は自己主張をすることだと、心得ておくといいでしょう。
イヤイヤをしたり、言うことを聞かないときに全て言いなりになる必要はありませんが、子どもの気持ちを受け止めつつ、付きあっていくことが大切です。

たとえば、遊びの時間が終わっても、子どもが片付けるのをいやがるようなときには、まずその気持ちに共感します。「〜したいんだよね」などと声をかけることで、子どもの気持ちは落ち着くでしょう。
その上で「じゃあ時間がきたら終わりにしようね」などと、守るべきルールをしっかりと伝えましょう。一度言っただけでは伝わりませんので、何度も根気よく言って聞かせることも大切です。

「魔の2歳児」の時期に気持ちを出してこそ、健全な成長につながる

さらに2歳になっても「魔の2歳児」という言葉があるくらい、子どもの主張は激しくなっていきます。
その結果、保育士さんは手を焼くこともあると思いますが、この時期にきちんと自分の気持ちを出すことができてこそ、子どもの心の健全な発達につながります。しっかりと気持ちを受け止めましょう。
2歳になると言葉もだいぶわかってくるので、言葉で気持ちを伝える練習もしていくといいですね。たとえば順番を守れない子どもに対しては「ここに並んで、お友達の後にやろうね」、友達のものをとったりすることに対しては、「貸してって言おうね」などと教えましょう。
根気よく何度も教えることがポイントです。

頭ごなしの否定や、体罰をすることは絶対にやめよう!

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なお、子どもがイヤイヤをしたり、気持ちを主張しているときに「〜をしてはダメ!」「〜はもう終わり」「違うでしょ!」など、頭ごなしに否定するような接し方は避けましょう。
ヒステリックに叱られても、子どもは頭が真っ白になってしまい理解できませんし、自分の人格を否定されているような気持ちになり「主張をすると、先生に嫌われてしまう」と感じてしまうこともあります。

また、体罰はすべての年齢においてNGな行為です。学校教育では法律的に禁止されていますし、保育園でも絶対にあってはなりません。
軽く叩くだけなどの程度でも、絶対にやめてください。なぜならこうしたちょっとした体罰も、子どもがさらに言うことをきかなくなると、もっと強く、もっと…と必ずエスカレートしてしまうものだからです。

中には「体罰で厳しく育てたほうが、しつけがしっかりとできる」と思う保育士さんもいるかもしれませんが、実際にはむしろその逆なのです。

現在、体罰を禁止している国も増えていますが、そのことでむしろ、子どもの問題行動が減ったという結果が出ています。
つまり科学的にも、体罰がよくないことは証明されているのです。

ですからこどもがイヤイヤをしたり、主張しているときには、頭ごなしに否定したり、感情的に叱ったり、体罰をするようなことはやめましょう。

あくまで「気持ちはわかっているよ。でもそれはできないんだよ」という流れで教えることが大切です。それによって、子どもは「先生にイヤイヤをしたり、主張しても見捨てられることはない」という安心感を持ち、自己肯定感を育んでいくことができるのです。

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