保育園児の健康を守るために押さえておきたい子どもの病気と対策法

保育士にとって園児の健康は何より大事なことでしょう。そして、何より恐れるべきは、保育園で病気を広めてしまうこと。今回は、保護者のためにも、大切な子どもたちのためにも、保育士が留意しておくべきことをお伝えします。

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特に気をつけたい病気とその時期

注意すべきはやっぱり冬。この時期は感染症が流行してしまいがちです。具体的に見ていきましょう。

秋から冬にはウィルス性の感染症が多発

➤ 11月下旬頃から始まる「インフルエンザ」
毎年話題になる「インフルエンザ」。38度以上の高熱や全身のけん怠感、食欲不振など、小さな子どもはもちろん大人にとってもきつい症状です。飛沫(ひまつ)と接触を感染経路に、あっという間に広まってしまいます。
11月下旬頃から3月くらいまでピークが続くと言われますが、地域によって多少前後します。インフルエンザウィルスにはさまざまな種類があり、流行するウィルスの型は年によって異なります。園児にとっては免疫のないウィルスが大半ですから、流行するのがどの型でも十分な注意と対策が必要です。
➤ 秋から流行の兆し!1歳未満は「RSウィルス感染症」に注意
インフルエンザに比べると知名度が低いものの、1歳未満の子どもは重症化すると危険性の高い病気です。RSとは「Respiratory Syncytial(=呼吸器合胞体)」の略で、主な症状は発熱とぜんそく。呼吸が苦しくなる、たんがつまるなど呼吸器系に異常が見られ、肺炎を起こすこともあります。
2歳までに1度は感染すると言われ、感染は飛沫と接触によって起こります。2歳以上になると症状は軽く済むことが多く、風邪と症状が似ているため、知らぬ間に広まってしまうことも。ワクチンや特効薬もないため、保育園で感染を予防することの重要性が高い病気と言えます。
➤ 「ノロウィルス」と乳幼児に多く発症する「ロタウィルス」
嘔吐・下痢などの症状を引き起こす感染性胃腸炎「ノロウィルス」と「ロタウィルス」。ノロウィルスはおよそ11月から1月にかけて流行。それが落ち着くと、ロタウィルスが2月から4月にかけて流行する傾向にあります。
接触に加えて、嘔吐物や下痢便を介した飛沫感染が非常に強力なのが特徴的です。乳幼児は自分でトイレに駆け込んで嘔吐するようなことはできないため、急な園内での嘔吐で一気に感染が拡大してしまう危険が高くなります。「ロタウィルス」は生後6カ月から2歳の乳幼児に多く見られます。

春になると、新たに入園した子どもが疲れなどから風邪をひくことも多く、夏は手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱など、いわゆる夏風邪が大流行。秋は比較的落ち着くシーズンですが、徐々にウィルスが活動を始めます。結局のところ、どの時期も油断できません。

感染を拡大させないために日ごろから注意すべきこと

ウィルス性の病気を予防するには、病気についての知識を持っておくこともさることながら、日ごろから注意を怠らずに備えることが重要です。いかにして当たり前のことを徹底させるかを考えましょう。

1. 園児一人ひとりの体調変化に留意する

病気の早期発見は「いつもと様子が違う」ことへの気づきからできるもの。裏を返せば、いつもの様子をきちんと把握しておかなければ病気のサインを見逃してしまします。園児一人ひとりの平熱や持病をしっかり把握しておくことが大事です。

2. 手洗いとうがいを徹底!マスクを遊び感覚で取り入れる

手洗いとうがいを、保育園で1年中、徹底させる方法を考えましょう。子どもは楽しいことなら繰り返しますが、飽きてしまうと継続させることが難しくなります。手洗いとうがいの歌があるなら、季節によって歌詞を変えるなど飽きさせない工夫を。
マスクの着用についても、子どもが喜んでつけるように男の子はスーパーヒーロー、女の子は可愛く変身できるアイテムとしてマスクに絵を描く、そういうお話を作って聞かせるなど、アイデアを練りましょう。

3. 流行情報を保護者へ通知、注意を喚起する

流行の時期は地域によって前後する場合があります。近くの学校や病院と連携し、流行の情報をいち早くキャッチしましょう。保護者への通知を迅速に行うことで、ご家庭での注意もうながせます。また、兄弟がいるご家庭の状況を把握することも、感染拡大を未然に防ぐことにつながります。日ごろから保護者の方とのコミュニケーションを密にとることの重要性がここにもあるのです。

保護者にお願いするときに心がけること

保育園の保護者にとって病気は一大事。保護者の心に寄り添いつつも、子どもの体調、他の園児への影響を考え、ときには厳しく伝えることも必要になります。ただし、言い方には十分な配慮が必要です。保護者は、毎朝の慌ただしさからわが子のサインを見逃すことも。決して責めるような言い方にならないように注意してください。
また、感染症の場合は、規定の日数が過ぎるまでは登園できません。働いている親は子どもが長期間休むことになると困ってしまいます。そういった保護者には病児・病後保育の施設を紹介するなどのフォローも大きな助けになります。
全国病児保育協議会:全国病児保育協議会加盟施設一覧表

子どもたちの健康を守る!

保護者と連携をとりつつ予防策を講じることで、子どもたちの健やかな保育園ライフを維持しましょう。もちろん、自分自身の健康管理も忘れずに!

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